学び直し、リスキリング、マーケティング、ホスピタリティ
ホスピタリティの意味
ホスピタリティとは「喜びの共有」という言葉に集約されますが、そこには「相手を幸福にするために自己の最善を尽くしきる」という考え方が根底になければなりません。ホスピタリティとは奥が深く幅の広い言葉ですが、私たちはそれを下の表のように位置づけております。
このような考え方が個人および組織の中に浸透していったならば、みんなが夢・感動・幸福を実感するようになり、自己実現が結果として自社実現へつながるものと確信しています。
サービスとホスピタリティの違い
サービスの語源はラテン語のservus(奴隷)です。この言葉から派生して、英語のslave(奴隷)、servant(召使い)、service(奉仕)という言葉が生まれました。
これに対して、ホスピタリティという言葉は、ラテン語のhospes(客人の保護者)から派生しました。昔、旅に出かけるのは、だいたい巡礼の旅でした。旅人が巡礼の旅の途中で、空腹や喉の渇きを覚えたり、疲労や病気を患った時に、現地の人たちが旅人に愛の手を差し伸べたことに由来しています。
ですから、ホスピタリティというのは、疲れた旅人に対して、無償で飲食のもてなしをしたり、看護を施したり、宿泊施設の提供をしたことにはじまります。これがホスピタリティの語源の始まりです。
これらの事実からもわかるように、ヒト、モノ、施設の提供者(ホスト)が利用者(ゲスト)に喜びや 感動を与え、ゲストの喜ぶ顔を見て、ホストたちも喜ぶというのがホスピタリティの精神です。
サービス | ホスピタリティ | |
語 源 | ラテン語の servus(奴隷) | ラテン語の hospes(客人の保護者) |
お客さまとの関係 | タテの関係 | ヨコの関係 |
お客さまの立場 | タテマエは主人 | パートナー |
対価の意味 | 目 的 | 結 果 |
求められるもの | 効率と生産性、マニュアル化・標準化 | 精神性と倫理性、個性化・多様化 |
ゲストとホストの関係 | 寄 生 | 共利共生 |
ダイヤモンド理論が社員の意識を変え、会社を変える
三位一体説に基づくダイヤモンド理論
急速に進む人口減少やグローバリズムのなかで、また、商品やサービスの品質格差が失われていくなかで、企業を取り巻く環境はますます厳しさを増しています。そうした環境下にあって、企業に求められているものは、新機軸に挑戦を続ける創造的な人材です。
当研究所では、ダイヤモンド理論をベースに、企業に新しい価値と競争的優位性をもたらす有為の人材づくりを行っております。社員一人ひとりがマーケティングマインドやホスピタリティマインドをもったイノベーティブな人材を育成すること、これが当研究所の使命です。
ホスピタリティ・マインドと企業の関係
ホスピタリティは企業の「存在」に不可欠
ホスピタリティというと、一般的には、「おもてなし」あるいは「マナー」といったレベルで理解されています。しかし、ホスピタリティは今や企業が生き残るために必須の要素になっているのです。というのは、企業は「存在すること」よりも、「存在」そのものが問われるようになっているからです。
お客さま、従業員、地域社会、そしてそのほかの利害関係者に、夢・感動・幸福を提供することこそが企業の存在にとって必要不可欠なのです。つまり、ホスピタリティは企業が存在するための「規範」、あるいは「価値」として位置づけられるようになったのです。そこで、ホスピタリティバンク研究所ではホスピタリティを「企業の精神的・倫理的献活動」と位置づけ、ホスピタリティのアングルから皆さまの企業の経営革新のお手伝いをすることを最高の喜びとしているのです。
企業のパラダイム変化
戦後の企業のパラダイムの推移を時系列的にとらえてみると、以下の図のように、ベクトルの方向性に大きな変化
が見られます。そして今日では、下図③のようなマーケティング、フィランソロピー、ホスピタリティのバランス
の取れた経営が求められているのです。
ホスピタリティ・カンパニーを目指して
企業の創業者精神、経営理念、行動指針が社会にニーズに合致しているかどうかを診断し、それが受け入れられ
るものであるれば、組織の末端にまで浸透すべく社員の教育・研修を行います。
そして、ホスピタリティ志向型組織に変革できるように、さまざまな提案を行っていきます。